今やシニア層の一番人気の趣味となっているのが旅行です。
比較的、時間を自由にできる高齢者なら、わざわざ連休や休日に合わせる必要がなく、それが最大の利点となりますね。
混雑もなく、行列もなく、のんびりゆったりと過ごすことができます。
今回は夫婦旅行を取り上げ、高齢者の旅行先ランキング2019と題し、おすすめの国内スポットや海外スポットを紹介していきます。
人生の記念に夫婦で旅行
現代は高齢者夫婦のみの世帯も珍しくはありませんが、子供や孫たちなど家族と同居している夫婦は、なかなか2人だけの旅行は実現しにくいものですよね。
私の近所に昔から旅行好きな2人暮らしの高齢者夫婦がいます。
お盆や正月、大型連休などは息子一家が帰省し、家族みんなで過ごす期間となっていて、夫婦でのんびりとはいかない様子です。
そうして自然に観光地が込み合う時期を避ける形になり、2人は平日に旅行するようになったそうなんです。
考えてみると、高齢者ではなくても旅先は混雑していない方がいいですよね。
その方がのんびりできますし、実は費用面でも安く済むらしいんです。
確かに学生や社会人が旅行しない平日は、宿泊代を安価に設定している旅館やホテルが多いですよ。
しかも繁多期は有料の送迎サービスも、平日は無料になる場合もあるんです。
自由に時間を設定できる高齢者なら、このメリットを活かさない手はありませんね。
旅慣れた2人の話だと、高齢者が好む旅行の季節は秋なのだとか。
夫婦旅行をしばらくしていない人、体力的に不安があるという人も、近隣県など近場の旅行を試してみてはどうでしょうか。
例えば温泉旅館の宿泊のみを目的とすれば、移動は行き帰りだけで済みますし、気分次第では観光に足を延ばしてみたくなるかもしれませんね。
安心の日帰り旅行は特に人気がありますよ。
無理のない行程で解放感を味わい、気分もリフレッシュすることしょう。
普段の暮らしから離れて受ける刺激は、脳の働きも活発にしてくれますし、心も豊かにしてくれるものです。
夫婦が互いを労わり合い、新鮮な気持ちで会話ができるというのも魅力ですね。
長寿祝いなどは出かけるきっかけ作りになりますが、何歳のどんな時期でも、夫婦にとっての旅行はすべてが人生の記念となるはずです。
国内旅行では人気の温泉地と観光地別、そして海外旅行のおすすめスポットをランキング形式で5つずつ取り上げます。
あなたの行きたい旅先は入っているでしょうか。
国内旅行おすすめランキング
温泉編おすすめスポットベスト5
第1位 有馬温泉
出典:©一般財団法人神戸観光局
所在地: 兵庫県神戸市北区有馬町 Googleマップで地図を見る
六甲山の麓に広がり、関西の奥座敷とも謳われる有馬温泉卿。
日本最古の温泉としてだけでなく、紅葉の名所としても知られていますね。
シニア向けプランも充実していて高齢者に優しい温泉地です。
第2位 箱根温泉
所在地:神奈川県足柄下郡箱根町 Googleマップで地図を見る
箱根も誰もが知る人気の定番スポットですね。
温泉も日帰り専門施設から歴史ある老舗の宿まで、目的に合ったあらゆる楽しみ方を満喫できますよ。
富士山を望む芦ノ湖周辺は絶景ポイントの宝庫です。
第3位 別府温泉
所在地:大分県別府市 Googleマップで地図を見る
こちらも言わずと知れた自然湧出量が豊富な大分の温泉郷です。
地獄めぐりは定番ですが、他にもバリエーションに富んだ楽しみ方ができますよ。
隣の市には由布院温泉もあり、温泉好きの人気が集中するエリアです。
第4位 熱海温泉
写真提供:静岡県観光協会
所在地:静岡県熱海市 Googleマップで地図を見る
こちらも歴史のある情緒豊かな温泉地です。
新婚旅行で行ったという夫婦も多いのではないでしょうか。
当時を思い出して会話も弾むでしょうし、新たな発見に刺激を受けるかもしれませんね。
レトロな風情をあちらこちらに残す温泉街は、初めて訪れる人にも不思議と懐かしさを感じさせてくれます。
眺望も見事ですが、駅前の足湯や商店街など、気軽に楽しめる雰囲気も魅力ですよ。
第5位 草津温泉
所在地:群馬県草津町 Googleマップで地図を見る
東日本では常にトップクラスの人気を誇る群馬県の温泉地です。
「お医者様でも草津の湯でも惚れた病は治りゃせぬ」というたとえは皆さんも聞いたことがありますよね。
「草津よいとこ一度はおいで」の草津節や湯もみも有名ですし、湯畑は観光のシンボルともなっています。
観光地編おすすめスポットベスト5
今も昔も北海道・沖縄・京都は日本人が行きたいと思う国内旅行先のBIG3です。
温泉も順位を決めるのにかなり悩みましたが、このBIG3は実質は同率一位として、北から順に紹介していきます。
第1位 北海道観光
広大で豊かな自然が広がる北海道は、誰もが一度は行きたいと思ったことがあるでしょう。
広大過ぎて一度に訪れる観光エリアは絞られると思います。
札幌市近郊だけでもニセコ、小樽、富良野はもちろん、支笏湖も有名ですし、温泉もたくさんありますよ。
旭山動物園の人気は断トツですが、可愛い動物たちと触れ合える小規模な施設は多数存在し、自分たちのペースに合った楽しみ方を選べます。
そして、やはり大自然を満喫したいという夫婦には釧路市近郊がおすすめですね。
世界的にも貴重な釧路湿原、マリモで有名な阿寒湖、透明度日本一の摩周湖など、醍醐味あふれる景観を楽しめるエリアです。
のどかな酪農地帯も広大ですし、根室は花咲ガニなどの産地としても知られていますね。
そしてアイヌの文化に触れられるのも大きな魅力です。
もちろん、温泉もありますよ。
他にも最北端の稚内温泉など、魅力たっぷりの観光エリアがあふれる北海道。
きっと何度でも訪れたくなるはずです。
第2位 京都観光
日本の観光地といえば、やはり京都は外せませんね。
清水寺に高円寺、伏見稲荷大社、金閣寺、銀閣寺、嵐山など、見どころを挙げればきりがありません。
国内旅行者ばかりでなく、外国人旅行客にも大人気ですよね。
移動が大変そうだと思われがちな京都ですが、世界的な観光地だからこそ、柔軟で多様なサービスにも優れているのです。
貸し切りタクシーでの観光地めぐりはシニアだけでなく、幅広い層に利用されています。
中にはドライバーが施設内に同行し、ガイドをしてくれるところもありすよ。
疲れず、迷わず、小回りがきく。
特に京都は初めてという夫婦にはピッタリのスタイルではないでしょうか。
情緒豊かな古都を自分たちのペースで満喫しましょう。
第3位 沖縄観光
沖縄といえば美しいマリンビーチ、首里城、美ら海水族館などが有名ですね。
他にも外せないスポットが目白押しで、こちらでも活躍しているのが貸し切りタクシーです。
首里城は那覇空港から車で40分ほど、美ら海水族館は2~3時間ほどかかるのですが、沖縄の移動にはコンパクトなイメージを持つ人が多いといいます。
個人でスケジュールを考える際には注意が必要ですね。
沖縄本島なら首里城は欠かせないスポットです。
同じ沖縄南部だと、糸満市の平和祈念公園、ひめゆりの塔なども大事な場所ですね。
楽しい旅行だからこそ、戦没者を慰霊するとともに、今が平和な時代であることに自然に感謝の気持ちがわいてきます。
その地の歴史に触れるというのは実に意義深いもので、夫婦の旅の時間をより愛しく感じられるでしょう。
かつての琉球王国、沖縄には独特の名残が無数に残っており、那覇空港周辺だけでも観光スポットはたくさんあります。
那覇のメインストリートである国際通り、沖縄の自然・文化・歴史を体験できるテーマパークのおきなわワールド、ガンダーラの谷、琉球ガラス村、波上宮など。
北部も含め、見どころは一度で紹介しきれないほどです。
宮古島や石垣島などの離島も人気があり、直行便も増えていますね。
発着便がある空港を利用できる人、のんびり島散策をしてゆったり過ごしたい夫婦におすすめしたい旅先です。
第4位 石川県 金沢観光
出典:石川県観光連盟
江戸時代の面影を残す石川県金沢市は、60代以上が選ぶ旅行先で常に上位に入る人気の観光地です。
中でも四季折々に美しい景観を見せてくれる兼六園はあまりにも有名ですね。
金沢駅から車で約10分、兼六園シャトルバスも運行しています。
兼六園内にはバリアフリーコースもあり、高齢者も安心して造形美あふれる古典的な庭園を楽しむことができますよ。
隣接する金沢城公園、東山ひがし茶屋街は定番スポットですし、加賀百万石の歴史と文化に触れられる街並みは心地よい風情にあふれています。
博物館や資料館、美術館はもちろん、温泉やホテルなどの宿泊施設も充実していておすすめの観光地ですよ。
第5位 青森県 十和田湖・奥入瀬渓流観光
青森で最大の人気を誇るのが十和田湖・奥入瀬渓流観光です。
十和田湖は青森と秋田の県境にあり、奥入瀬渓流は十和田湖から唯一流れ出る川として知られています。
全長14kmに及びますが、特に好まれるのは見どころの多い中ほど4km弱の区間ですね。
高低差の少ない歩きやすい遊歩道になっていますよ。
時には猛々しくもあり、神秘的な姿を見せる流れがインスピレーションを与えるのか、何度も訪れる芸術家も多いと聞きます。
そして広大な十和田湖をゆったりと遊覧船でめぐるひととき。
他にも八甲田山、三内丸山遺跡、弘前城など、青森には魅力的な観光スポットがいっぱいです。
海外旅行おすすめランキング
フライト時間が比較的短く、時差も少ない観光地から選んでみました。
価格もお手頃ですし、送り出す家族もきっと安心なはずです。
第1位 台湾(台北近郊)
日本人の台湾旅行の人気は高く、台湾にも親日家が多いという印象がありますね。
国内の多くの空港に台湾への直行便があり、各旅行会社ではシニア向けツアーも発売しています。
治安も良く、観光にグルメ、ショッピングを安心して満喫できるでしょう。
台北だけでも故宮博物院、忠烈祠、中正記念堂、夜市など、数えきれないほどのスポットがいっぱいです。
第2位 サイパン島
出典:woong hoeによるPixabayからの画像
ハワイより上位で意外に思う人もいるかもしれませんが、サイパンは日本から近く、成田からの直行便だと3時間半で行ける南国の楽園です。
伝統的なポリネシアンダンスショーや、世界的に有名なゴルフコースがあることでも知られていますね。
日本とはゆかりが深く、戦没者を弔う慰霊碑や神社もあります。
美しい砂浜、透き通った海、そして山が連なる景観は見事で、常夏の島ならではの大自然に包まれ、ゆったりした時間を過ごすことができるでしょう。
第3位 韓国(ソウル近郊)
出典:Kibeom KimによるPixabayからの画像
お隣の韓国も見どころ満載ですが、一度は訪れておきたいのが首都のソウルですね。
フライト時間も短く、大阪や福岡からなら2時間もかかりませんので、シニアにも負担の少ない海外旅行ではないでしょうか。
ソウルの街は、まるで近未来のようなメトロポリスの顔を持っているかと思えば、寺院や古宮などが点在していて、近未来と伝統が共存する都市でもあります。
おすすめは世界遺産の「宗廟(そうびょう)」と「昌徳宮(しょうとくきゅう)」の2つ宮殿を含む、古宮めぐりです。
「何度見ても美しい」「何度でも見たくなる」と、その造形美に心を奪われたリピーターはかなり多いようですよ。
食事もショッピングも楽しめますし、とても親しみの持てる観光都市です。
第4位 ハワイ(オアフ島)
日本人の海外旅行先といえばハワイは欠かせませんね。
ハワイ諸島の一つ、オアフ島には州都ホノルルがあり、ホノルル空港の正式名称は「ダニエル・K・イノウエ国際空港」といいます。
ハワイ王朝を偲ばせるイオラニ宮殿、日系移民100周年を記念に建てられた平等院テンプル、パールハーバーのアリゾナ記念館など、歴史を象徴する場所もたくさんあります。
ハワイの代表的なビーチ、ワイキキ界隈でしたら、トロリーバスを利用した観光スポットめぐりがおすすめですよ。
グルメやショッピングの面でも充実していて、リピーターが多い理由も納得です。
第5位 香港
香港といえばビクトリアピークから望む100万ドルの夜景が有名ですね。
華やかで賑やかな観光都市ですが、大自然が織り成す絶景も見事ですし、グルメ好きには堪らない旅先の一つです。
ビクトリアハーバー、天壇大仏、オーシャンパークや女人街(露店街)など、香港名物オープントップバスでの観光スポットめぐりがおすすめですよ。
一度は行っておきたい旅先ですね。
万が一に備えた旅行保険
海外の旅先での病気や怪我など、シニアになるほどその確率は高くなります。
旅行を楽しむために一番しっかりと準備しておかなくてはならないもの、それが旅行保険です。
保険の入り方としては次のような形態があります。
- 出発当日に空港で入る
- 旅行代理店で加入する
- インターネットで加入する
- 旅行保険付帯のクレジットカードを作っておく
空港で当日に加入する保険には、時間や手間の面でメリットはありますが、割高ですし、じっくり吟味する余裕がないのがデメリットです。
また、事前に加入する保険は自宅を出発してから自宅に帰るまでの間、国内のアクシデントにも適用されますのでおすすめです。
店頭での加入よりインターネットで申し込んだ方が割安ですが、70歳上不可というところもありますので、条件をよく確認してからにしましょう。
クレジットカードを持っている場合も、条件の再確認が必要ですよ。
「利用付帯」といって、出発前にツアー代金や航空券などをカードで支払った場合にのみ適用されるものもあります。
家族も対象にできるオプションがあるカードなど、70歳以上でも作れるカードがありますので、1枚は持っておきたいですね。
ただしカードは補償額が少なめなことが多く、保険会社の加入と併せての利用が理想的です。
決してシニア世代に限った話ではありませんよ。
海外旅行先で日本では考えられない高額な医療費を請求され、保険に入っていなかったばかりに家を売る羽目になったという話もあります。
国内旅行では「必要ない」と言い切る人が多いですが、万が一、予測もしない事態が起きた場合のシミュレーションは、観光プランを練るのと同様に必要ではないでしょうか。
いざという時、家族が駆けつける費用の補償が含まれている保険もあります。
自分に必要な保険はどれか、クレジットカードを持っているならどんな補償の仕組みになっているのか、しっかりと確認して利用しましょうね。
高齢者の旅行先ランキング2019 まとめ
今回は高齢者夫婦を想定して「旅行先ランキング2019」と題し、様々な国内のおすすめ観光スポットや、海外のおすすめ観光スポットを紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
日本にも海外にもまだまだ魅力的な観光地はたくさんあります。
準備は抜かりなく、アクシデントが起きた時の対応も家族で話しておけば、行く方も待つ方も安心できる旅となるでしょう。
のんびり過ごすのもよし、アクティブに動き回るのもよし、いつまでも思い出に残る素敵な夫婦旅行にしたいものですね。
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